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犬の歯磨きの正しいやり方!嫌がる子も慣れる3ステップ

POSTED.2026.06.22

「犬に歯磨きなんて本当に必要なの?」と思う飼い主様もいらっしゃるかもしれません。
しかし、愛犬の健康で長生きな生活を守るために、オーラルケアは欠かせない習慣です。

3歳以上の犬の約80%が歯周病(または予備軍)

犬のお口のトラブルは非常に多く、3歳以上の犬の約80%が歯周病の初期症状を持つ、あるいはその予備軍であることが分かっています。犬の口内はアルカリ性のため、口内が弱酸性の人間よりも歯周病の原因菌が繁殖しやすい環境にあります 。

歯周病が引き起こす全身への悪影響(心臓病や腎臓病など)

歯周病は「お口の中だけの問題」ではありません 。
放置して重症化すると、以下のような恐ろしいリスクがあります。

影響する臓器リスクとメカニズム
心臓歯周病菌が血液に入り込み、心内膜炎や弁膜症のリスクが上昇
腎臓慢性的に細菌が侵入することで、腎機能の低下を促進する可能性がある
肝臓細菌や炎症物質が門脈を通じて到達し、肝臓に負担をかける
全身の免疫口内の慢性的な炎症が、全身の免疫系へ大きな負担をかける

愛犬のお口は大丈夫?犬の歯周病の進行とサイン 

愛犬のお口は現在どのステージでしょうか?早い犬では1歳頃から歯石の蓄積が始まります。

ステージお口の状態見た目・主な症状
正常歯垢(プラーク)が少ない状態 。歯が白く、口臭はない。
初期(歯肉炎)歯垢が蓄積し、細菌が増殖し始める歯肉が赤くなり、軽い口臭がする 。
中期(歯周炎)歯垢が歯石化し、歯肉に炎症が起きる歯石が付着し、強い口臭や歯肉からの出血が見られる
重度(重度歯周病)歯を支える歯槽骨が溶け始める歯がぐらつく、抜け落ちる、痛がって食事を嫌がるなどの症状がでる

犬の歯垢はわずか「3〜5日」で歯石に変わる

人間の場合、歯垢が歯石に変わるまで約25日かかります。しかし、犬の場合はわずか「3〜5日」という早さで歯石に変わってしまいます。
一度歯石になってしまうと、通常の歯磨きでは取り除くことができず、さらにその上に歯垢が付きやすくなるという悪循環に陥ります 。

歯磨きの理想的な頻度と開始時期

  • 理想の頻度: 歯石化のスピードを考慮し、1日1回(または毎食後)の歯磨きが理想的
  • 最低ライン: 毎日が難しくても、最低「3日に1回」は口全体をケアし、歯石になる前に歯垢を取り除くことが推奨されています 。
  • 開始時期: 乳歯が生え始める生後3週齢頃の社会化期など、子犬のうちから口に触れる練習を始めるのが最も理想的です 。

もちろん、成犬からでも少しずつ慣らすことは可能です 。


嫌がる犬も慣れる!正しい歯磨きのやり方3ステップ

歯磨きの最大の失敗パターンは「最初からいきなり歯ブラシを口に入れること」です 。
犬が嫌がらないよう、以下の3ステップで段階的に慣らしていきましょう。

ステップ1:口周りやマズルを触られることに慣れさせる

まずは、口周りを触られることに慣れさせます。

  • 愛犬がリラックスしているタイミングを選び、両手で顔や口元を優しくタッチします 。
  • おとなしく触らせてくれたら、即座におやつなどのご褒美を与え、たくさん褒めます 。
  • 慣れてきたら、唇を軽くめくって歯や歯茎の外側を指でそっと触ってみましょう 。

ステップ2:指や歯磨きシートで歯や歯茎に直接触れる

指で触ることに慣れたら、汚れを落とすステップへ進みます。

  • 清潔なガーゼや犬用の歯磨きシートを指に巻き、歯と歯茎の表面を優しくこすります 。
  • 触りやすい前歯や犬歯から始め、少しずつ奥歯へと範囲を広げていきます 。
  • このとき、犬が好む味のついたデンタルジェル(ペースト)を使うと、スムーズに受け入れてくれやすくなります 。

ステップ3:歯ブラシに慣れさせ、徐々に磨く(前歯から奥歯へ)

いよいよ歯ブラシの導入です。

  1. まずは歯ブラシの匂いを嗅がせたり、ペーストを舐めさせたりして恐怖心を取り除きます 。
  2. 最初は当てやすい前歯や犬歯から磨き始めます 。
  3. 慣れてきたら、特に歯石が付きやすい「上顎の奥歯(第4前臼歯)」を重点的に磨きましょう 。
  4. 歯と歯茎の境目に45度の角度でブラシを当て、小刻みに動かすのが汚れを落とすコツです 。

歯磨きを上手に行うコツと注意点

決して無理強いせず、短時間で終わらせる

犬が少しでも嫌がったら、すぐに切り上げる勇気が大切です 。無理に押さえつけると歯磨き自体がトラウマになってしまいます 。
1回の時間を短くし、1日に何度かに分けて行うのも効果的です 。

ご褒美や「褒め言葉」でポジティブな印象をつける

「歯磨き=いいことがある楽しい時間」と学習させることが習慣化への近道です 。
上手にお口を触らせてくれたら、その都度おやつを与えたり、「いい子だね」と大げさなほどに褒めたりしてあげましょう 。

力加減に注意!人の歯磨きの「1/10」の力で

歯ブラシは鉛筆を持つように軽く握り(ペングリップ)、人間の歯磨きの「1/10」程度の優しい力加減で磨きます 。力が強すぎると歯茎を傷つけ、出血や痛みの原因となり、歯磨き嫌いを招きます 。

専用の犬用歯ブラシとデンタルペーストを使用する

人間用の歯磨き粉には、犬にとって中毒を引き起こす危険な成分(キシリトールなど)が含まれていることがあるため絶対に使用してはいけません 。必ず犬専用の歯ブラシと、飲み込んでも安全な犬用ペーストを使用してください 。


どうしても嫌がるときのお助けデンタルケアグッズ

毎日の歯磨きが理想ですが、どうしても難しい場合は補助ケアを組み合わせましょう 。ただし、これらはあくまで「補助」であり、完全に歯磨きの代わりになるわけではない点に注意が必要です。

ケア用品の種類期待できる効果注意点・デメリット
歯磨きシート指に巻いて手軽に汚れを拭き取れる歯ブラシに比べると、細かい部分の除去力は劣る
歯磨きガム・おもちゃ噛む動作で物理的に歯垢をこすり落とす全ての歯をカバーできるわけではない
デンタルスプレー・液体毎日の水や食後に使い、細菌増殖を抑える単独での汚れ除去は不十分

すでに歯石がついてしまっている場合は?

歯石は歯磨きでは落ちない!無理せず動物病院へ相談を

一度石灰化してしまった歯石は、自宅でのブラッシングでは取り除くことができません 。無理に爪や市販のスケーラーで剥がそうとすると、歯や歯茎を傷つける恐れがあります 。
すでに歯石がびっしりついている場合や、歯茎が赤く腫れて痛がっている場合は、まずは動物病院を受診し、獣医師によるスケーリング(歯石除去)について相談しましょう 。


まとめ・犬の歯磨きに関するよくある質問(Q&A)

Q. 歯磨きの頻度はどれくらいがベストですか?

A. 理想は毎日(毎食後)ですが、難しい場合は最低でも「3日に1回」を目標にしましょう 。犬の歯垢は3〜5日で歯石に変わってしまうためです 。

Q. 成犬になってからでも歯磨きは覚えられますか?

A. はい、可能です 。子犬の頃から始めるのが一番ですが、成犬やシニア犬からでも、焦らずにステップ1の「口周りを触る」ことから少しずつ慣らしていけば受け入れてくれるようになります 。

Q. ガムだけで歯周病は予防できますか?

A. ガム単独での予防効果には限界があります 。ガムはおやつや補助ケアとして優秀ですが、すべての歯面をカバーできないため、最終的には歯ブラシとの併用を目指しましょう 。

「今日から一歩だけ始める」
口周りをそっと触って、おやつを与えることから始めましょう。


「どうしても家では嫌がって触らせてくれない…」とお悩みの飼い主様へ

愛犬のペースに合わせて慣らしていくことが大切ですが、「すでに嫌がってしまう」「奥歯まで上手く磨けているか不安」という場合は、プロの手を借りるのも一つの方法です。


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